断酒二十四日目

 妻が毎日、タンパク質の多い食材で料理を作ってくれます。

 

 お酒を飲まなくなって一番良かったと思うことはとにかく頭スッキリ、体が軽い。朝もすぐに起きることができます。

 

 お酒を飲み始めた20代は少しのお酒で酔っ払って気分が良くなりました。アルコールを長期間にわたって飲み続けると耐性ができてしまい徐々にお酒の量が増えていきます。コップ一杯でご機嫌になっていたのが不思議なことに酔っぱらわなくなってくるので自然に二杯、三杯と酔いがまわってくるまで飲み続けることになっていました。

 

 最近は一升の焼酎が二日でなくなりました。

 

 毎晩、800cc以上の焼酎を飲むまでに成長して「俺は酒豪だ」と感じる日々のなかで体調は最悪です。飲んでいる間だけテンションがマックスになり大笑いしながら友達に電話をしてとても楽しい時間を過ごしていたと思います。翌朝は午前中はボロボロ。仕事があると重たい体を「負けてたまるか」と気合いを入れて出かけていました。

 

 お酒を飲みすぎると二日酔いになるのは間違いありませんが私の場合は「眠ることができないくらい筋肉が痛い」状態になり夜通し「痛い、痛い」とうなっているような感じに。妻と息子が心配して寝室をのぞきに来ることもあったようです。

 

 お酒をたくさん飲む人がいて「静かなる自死なんだ」とSNSに書いていたことを思い出します。「静かなる」という意味の説明もしてくれて「いざ死のうとしても勇気がないからお酒をたくさん飲む」と書き残していました。世の中には同じような心境で過ごしている人がいるのです。

 

 数年前に半年ほど断酒したことがありますが「誘惑」にはかてませんでした。CMでおいしそうにビールを飲んでいる姿を見ると「飲みたい衝動」を抑えることができない。今回は二回目の挑戦です。

 

 失敗しないように「飲みたくなる状況と心境」を細かく観察しています。

 

 お酒を連想させるものを見つめて心がどのように動くかを分析すると「焼き鳥・焼き肉など居酒屋さんで人気の料理」を見ると飲みたくなるとか「断酒していることを知らない人からの飲み会のお誘い」を一回くらいならと参加してしまうなど外的な刺激と距離を置く方が最初の2週間ほどを乗り切れるみたい。

 

 また「疲れすぎない」ことが一番大切。肉体的に疲れる。精神的にまいってしまうような状態は最悪です。前頭葉の機能も疲れると落ちてしまうのか自己制御する意思が弱くなるように感じました。嫌な出来事に遭遇して何度も思い返すような精神状態はお酒で憂さ晴らしをしたくなるスイッチです。嫌なことを忘れたいという気持ちがお酒を飲むスイッチでした。疲労しているとスイッチを押すか押さないかの葛藤の中で抑え込む意思が弱くなります。

 

 飲みたい衝動が起こるたびに「何が原因なのか」と自分自身に問い合わせるようすると衝動が起こるキッカケがわかるようになるので現時点では大丈夫な感じです。

 

 衝動に襲われたら「氷みず」を飲むようにもしました。断酒日記は私だけではなくたくさんの方が書いておられるのでその人々が親友のような感じに思えて眠れないときはネットで検索してネット上で励まされています。衝動が来た時には自分自身に「来たぞ」という合図を出せばおさまることがわかってきたのでだいぶ気分が楽になります。ネット民と会って話すわけではないのですが断酒したい人がたくさんいることとどのように乗り越えたかわかるので勇気百倍です。

 

 酒席はなるべくいかないようにしました。周囲の人から「一杯くらいいいじゃん」と誘われたら断る勇気がないということと断る自信がないので行かないようにしたのですが、飲み会でお互いの仕事の状況などの情報を交換したり親睦を深める機会が減ってしまうという点は後ろ髪をひかれる思いです。人間関係が希薄になったらどうしようと心配しましたが「いのち」と「人間関係」を天秤にかけて「いのち」を選択しました。現実的には酒席でのコミュニケーションがなくなるのでその分だけ希薄になったように感じます。

 

 晩酌で飲酒する習慣だったので当初の一週間はとても苦しかったです。夕食の用意ができて家族で「いただきます」をすると飲みたい。夕方のニュース番組の音楽を聞くだけで飲みたくなる。禁断症状で目がさえて仕方がないので夜がとても長い。その時間帯は「一杯くらいいいのではないか」と頭の中に響き渡る誘惑の声に負けそうになります。毎日、決まった席でお酒を飲み始めていたので席替えしました。

 

 繁華街も避けるようにしました。お酒を飲んでバカ騒ぎしたり踊ったり歌ったりするのはとても楽しかった。とにかく楽しかったと思うことが多いのですが、気分が大きくなってケンカになったこともあり、言いすぎてしまうことや言ってはいけないことを言ったりしたことを思い起こすと飲酒しないほうがいいかと思いました。お金も節約できます。

 

 それまでお酒と飲食代に消えていたお金を家計にいれることにしました。お付き合いという名目で使っていたお金が家計に入ってくるので妻は喜んでいることでしょう。そのせいか、妻から「今まで我慢してきた(お酒ではなく自分自身がやりたいことやほしいものを購入するのを我慢してきた)のだからたまにはそっちにお金を使ってよ」という言葉が背中を後押ししてガラケーからスマホに変えたりしました。もう一つ買いたかったもの。12年間同じスーツで過ごしていましたので新しいスーツも購入しました。うれしい。

 

 どうしようもなくなったら外に出て公園や遊歩道を散歩。わたしには効果がありました。

 

 どうしてもやめられないものはないのかもしれません。また、やめられなかったときに自分を責めるのは逆効果だと感じています。世間からは何となく「意思の弱い人」と後ろ指をさされているような気持になったりするとまったく楽しくありません。やめた分だけ「肝臓」が元気なります。肝臓によく効くお薬はお酒を飲まないことなのでお金の節約と薬代の節約になってよかったと思いました。

 

 もしもこの断酒日記を見つけて読んでくださる人がいたら以下の言葉を贈りたいと思います。

 

 たすけてと言ったらよいことがあった。たすけてと言ってもいいんだ。たすけてと言ってたすけてもらえた。たすけてと言うことは恥ずかしことではないんだ。たすけてと言う相手を間違えなければたすかります。たすけてと言えたらもう助かってます。こころの中でいくら助けてと叫んでも周囲にはわかりません。たすけてと言おう。たすかります。